■過労うつ自殺、労基署労災認定せず
過労によるうつ状態の末、2006年3月に自殺した仙台市宮城野区の派遣社員赤坂貴志さん=当時(29)=の母優子さん(54)が26日、仙台労働基準監督署がうつ症状を業務上疾病として認めず、遺族への補償金を不支給とした決定を不服として、宮城労働局の労働者災害補償保険審査官に審査請求した。
優子さんや弁護団によると、貴志さんは1998年11月、東京都の人材派遣会社に入社。直後から大手運送会社の宮城野区の配送センターに派遣され、荷物の仕分け作業に従事していた。
2005年暮れごろから「疲れた」と繰り返すほかは口数が減り、「ふらふらと帰宅して、倒れ込んでいた」(優子さん)という。自宅でも自室に閉じこもるようになり、自殺の4―5日前から「仕事を辞めたい。つらい」と言い始めた。
勤務は午後7時―午前5時の常夜勤で、午前7―9時までの残業も多かった。05年12月と06年2月の休日は各1日のみで、05年4月から亡くなる前月までの1カ月の残業時間は90―195時間だった。
優子さんは06年12月、仙台労基署に労災申請したが、同署は今年1月、不支給を決めた。
弁護団は「派遣社員だから常夜勤の過酷な勤務を強いられた」と指摘。優子さんを原告に、派遣会社と大手運送会社に損害賠償を求める訴訟を3月にも起こす方針だ。
2008年02月26日火曜日 【河北新報】